富嶽出版へようこそ

 

富嶽出版の活動

 

 現在、非営利組織の任意団体である、「心の文化研究所」の実質的経営母体とし

 て、以下の事業活動を行っています。

1. 月刊「富嶽」誌(文化会計学会及び俳句療法学会の機関誌兼用)の発行・販売

2. 文化会計学会及び俳句療法学会(代表 木下照嶽 Kinoshita Terutake)の事務局

   が、研究所に置かれている関係上、両学会の研究叢書及びその他の書籍の編集・

   発行活動をしています.

富嶽新年月号掲載
トランプ大統領の誕生
―反戦は、加速するだろうか―
                                心の文化研究所代表 木下 照嶽
 反戦か 不動産王 トランプさん   照嶽    
今度のトランプ氏(Donald John Trump)の大統領誕生は、世界的に大きな注目を集めました。
しかし、大方の予想を裏切って誕生したことに、ブッシュ氏以来の世界の政治経済には劇的な変化があると期待されている。
 
(1) グローバル化からナショナリズム化への転換
ブッシュ元大統領によるイラク戦の勃発以来、中東諸国が混乱の渦に巻き込まれ、国内の紛争ばかりか、大量の難民問題の発生は、近隣諸国への影響が甚大となっている。
19世紀のグローバル化を背景とした経済格差の加速化、発展途上国の経済及び財政危機により、国家存立さえ不可能な状態に落ち入ったといえよう。
バリバール(Etienne Balibar)は、次のように指摘している(1)
「かって北の国々が第三世界に「危機を輸出すること」ーまったく結果を顧慮することなくーに成功した段階から、言いかえれば北の国々自身の経済的安定の代償を他国(第三世界の国々)の絶対的貧困化で支払わせることに成功した段階から抜け出した。そして原料(何よりも石油)を管理するための対決によって、「先進」諸国自身のなかの経済的・社会的バランスが問い直される段階に入っている。」
世界全体がIS問題への関与や難民に対する適切な対応が見出せない現在、トランプ氏は国内経済の紛争処理能力が弱体化している中で、海外への軍事的介入を極度に消滅する方向へ転換すると推察される。まさに不動産王としての企業経営力を発揮するチャンスとも捉えられる。その矛先が、海外派兵の削減や日本に対する国防予算の増額と全額負担などに読み取れる。
ノーベル平和賞受賞のカーター元大統領以来の平和外交を優先するモンロー主義(孤立主義)への回帰とみることができるのではないだろうか。
トランプ氏は、案外「反戦(Anti-war) 主義ではないかと注目されている。世界的規模で国防費の削減、核兵器の廃絶、紛争の相互抑制など、企業経営力を存分に発揮できないものかと期待している。すなわち、等距離外交の始まりである。
 
(2) アメリカ外交の新機軸
これまでのブッシュ、オバマ両氏の政策は、日本を傘下に置いて、対中国、北朝鮮さらにはロシアを仮想敵国とみなし、外交的、軍事的圧力をかけることで紛争を誘発するものであった。そこには膨大な国防産業の支えが背後にあったことは否定できない。
しかし、トランプ氏の意図は、こうした政策を大転換して、これらの諸国と融和をはかることで、国内の政治的、経済的危機を克服する政策であるとみることができる。
トランプ氏の大統領当選にいち早く反応した安部首相のアメリカ訪問は、その手の中を探る目的ではあったが、還ってその手の中は読み取られて、早くもTPP離脱という切り札を押しつけられることになった。
オバマ大統領が、この方針に即座に反応をみせたことは、まさに日本に対するアメリカの本音ととらえることができる。
 
(3) 日米経済戦争のはじまり
現在の経済大国としてのわが国が、こうした新政権のものとで、アメリカが用いる政策は,TPP不参加のもとに、二国間協定を基軸として、関税全般に関して、他国に対して厳しい政策をとるものと考える。すなわち日米経済戦争(2)の始まりである。
最近の急激な円安(1ドル114円)株高などは、新政権の政策の迅速な対応とみることができよう。国家輸出の激減と製品・商品の価格の価格アップ、輸入品の高騰などに対する適切な対応が緊急課題となる。
すなわち、対米輸出減少と輸入の増加によって、ガソリン、バター、農産物の値上がりが、サラリーマンの生活や庶民の家計に強く響くことになる。
こうしたトランプブームに対して、わが国が導入する新しい政策としては、まず年金や医療費の大削減によって、財政赤字を極端に圧縮する方法がプランされてきた。すなわちこれは、実質的増税を意味する。早くも医療費や年金の大幅なカット等、団塊世代への大きな圧力となることは否定の余地がない。
 
(4) EUによる国際政治の調整機能
トランプ新政権のもとでは、国際的緊張関係を緩和する方策として、まずこれまで敵対関係にあった北朝鮮や中国、ロシアなどとの融和がはかられるものと考えてよい。
すなわち、それは、日本の頭越し外交ともとらえることができる。これは、トランプ氏が当選する前に、わが国の取るべき方針であったものである。そうした意味で、アメリカぬきのTPP協定の成立は、アメリカにの傘下のもとで、従来の経済成長をもくろんだ日本の現政権にとって、最悪の事態となったことは否定できないところである。
ここで登場するのが、EUの調整機能を無視できない(3)。それは、アメリカの孤立化政策に積極的に介入して、これまでその帰趨が不鮮明とされた、中国、インド、カナダ、オーストラリアなどとの政策協調をはかり、国際的平和協調経済や軍事協力に軸足を置いた新しい集団安全保障の確立、紛争国家への介入と難民問題を模索するのが、今後展望されるベストな政策といえるだろう。
トランプ氏に望みたいことは、可能なら、アメリカの治安のリスクを回避する手段として、統規制を断行することで、企業経営者としての評価がたかまるものと思われる。
最近、EU内部では、アメリカ中心とする政治的・環境的の変化に対応して、内部の結束をはかろうとした 「European Defence Action Plan: Towards a European  Defence Fund」が計画されているが、こうした動向は新しい展開として注目されるものである(4)
そこでは同盟国相互が共同で国防費の効率化をはかり、域内および域外のヨーロッパ市民の安全をはかり、さらに産業の基盤の競争を高めて革新をはかることが提案されている。
 
(注)
(1) エティエンス・バリバール『ヨーロッパ市民とは誰か 境界・国家・民衆』松葉祥一・亀井大輔訳(平凡社 2007) 273頁。
(2) 木下照嶽・土肥豊共著『俳句療法士―現代文明病へのチャレンジー』(富嶽出版 2013)164-163頁参照。
(3) A・C・ディナーおよびJ・ヘーガン著『境界から世界を見る』川久保文紀訳(岩波書店 2015)152 頁参照。
(4) EUROPEAN COMMISSION, Pvess Release  Database, Brussels, 30 November 2016.
【参考文献】
  木下照嶽・郡司健・前田尚子編著『新世界秩序の構築―地域共同体から地球競争体へ』(富嶽出版 2015)木下照嶽「第一部 政治的統合」を参照されたい。
 
 

 

 

富嶽11月号掲載
東京大改革から国家大改革へ

伏魔殿ー60年前の悪夢ー

 

(1) 元祖伏魔殿

最近の報道によれば、豊洲市場の盛り土を変更した経緯に関する議事記録が、残されていないという事実が判明しました。公共組織における証拠隠滅行為です。

これは、当時の知事や議会、さらに都庁の高級職員の全てに関係する、犯罪的行為といわなくてはなりません(1)

今を坂登ること60年程前のことですが、筆者は都庁の職員として勤務していましたが、当時の都庁は、いわゆる伏魔殿の元祖そのものでした。現在、インターネットではほとんど検索できません。情報が隠蔽されたものと推察されます。

都庁の地下には悪徳企業を狙って、中味のない新聞を売りつけて、多額の広告料を搾取するゴロツキ新聞社が数多く入っていました。

1963年の都議選で戦後大躍進した公明党は、東京都政の伏魔殿改革を公約し、1965年の議長選では、贈収賄で自民党議員が17人も逮捕された事件があり、これに関連して当時の局長クラスが10人前後失脚するという大事件でした(1)

実在しない労働者に給料を支給する「幽霊人夫」の実態を、実際に目にした当時は、異常な役人根性に辟易しました。そこでこうした問題を解明するために、退職金2倍という制度の導入を機に、早期退職を申し出ました。「君のような若者を退職させるものではない」と、止められました。

それまで、年2回の昇給(木下君は40歳で都庁の最高級になれると云われました)と退職しなくてもアメリカ留学制度に推薦してあげるとまで説得されたことがあります。

退職を決意して、公共組織のあり方を研究したい一念で大学院に進学しました(2)

昭和30年の時、早稲田大学大学院で財政学を専攻し、「公共支出の効率性」をテーマにしたいと、後に総長になられた指導教授に申し出たところ、「君、それは論文にならない」の一言でした。

その瞬間、私の頭の中は真っ白になったことを覚えています。「あ!学問ってその程度のものか」と、研究者の道を一時諦めた思い出があります。それ以来、公職者の公金不正、横領問題は、その中味と金額は量的にも質的にも変化しつゝ、連綿と続いてきたわけです。幸いなことに、後年になって私の主張は恩師によって高く評価を受けることになりました。

現在、小池都知事は、再来した伏魔殿に立ち向かって奮闘しています。膨大な税収をむさぼり取ろうとする権力者に対して、改めて組織、経営、会計、公的組織の法秩序などに関する、専門家による総力を挙げた援護が必須と考えるものです。

そうした視点に立つと、知事が断行する主張は、税源の偏在、事業規模の過大、企業の利権問題.一極集中のリスク全般、国の政策関与などのレベルにおいて、もはや国家大改革の幕開けと言っても過言ではないでしょう。

 

(2) 世界の行政改革

豊洲市場問題と2020年のオリンピック会場問題をめぐって、日本全体が混迷の度をきわめています。こうした問題は、明治維新の改革以来、官民一体という美辞で、物事の本質が長年に亘って強固に隠蔽されている事実は、市民の立場からも私共研究者の立場からも、その本質に迫ることが困難な状態です。それは、国家の体質そのものが、研究者や専門家の意見を採り上げないことによるもので、これに意義をはさむことは、公正性とか正義心を制約する要因となっている事実を看過することができない状況にあります。

そうした意味で、専門職の方々に真実を伝承する終身現役の制度と情報の保存と公開制度を、緊急に導入することが痛感されるわけです。

わが国の公共組織全般の信頼性が根底から損なわれていることに対して、現在の世界では、世界全体の視点に立つ行政改革が着々と進められて、日本の恥部にスポットが当てられるのも、そう遠くないことを自覚すべきです。

その一例として、OECD(経済協力開発機構)では、『世界の行政改革』(2016年版)が毎年発行されています(3)

そこでは、「金額に見合う価値」(4)を高めるために、加盟国全体の経済、社会、環境問題に取り組み、各国政府への取り組み、対応を支援しています。

その一貫として、財政、予算、公共雇用、公共調達規制、清廉性デジタル、政府、中枢政府の役割、政府の社会的包摂性などに関して、各国政府が提供したデーターを元に比較研究が行われ、その結果をもとに各国政府への指針が示されているわけです。

公共部門の女性の割合、高齢者の雇用、内部告発者の保護、一般政府財政バランスのGDP比、女性の国会議員・大臣の割合など、わが国の取り組まなくてはならない緊急な課題が、山積していることを指摘したいものです。

 

【注】

(1) 公明党ホームページ「清潔政治の原点」参照。

(2) 木下星城著『はぐれ教授迷走記-俳句と二人三脚』(富嶽出版 2000年)22ー24頁。.

(3) 『図表で見る世界の行政改革』平井文三監訳

(明石書店 2016)

(4) 木下照嶽「国家破綻への対応ー政策提言ー」

木下照嶽・河野充央編著『現代国家の危機ー破綻を回避するモデル国家の構築ー』(富嶽出版 2012) 19頁。

 

 

月刊『富嶽』10月号掲載予定

 




 

国・自治体のメタボ化現象
−政策の私物化−

 

心の文化研究所代表 木下 照嶽 
 
(1)ナショナリズム国家の衰退

大臣や国会議員、自治体などの首長や議員などによる公費の不適切な支出や乱用事件が顕著になっています。こうした現象は、公共組織の資金に対するチェック機能が伝統的に欠落してきたことに基因します。これは、公的組織に対する会計学や管理会計的な分析が、戦後一貫して看過されてきたことによります。

こうした公共組織のメタボ化現象は、諸外国を見ても経済大国や軍事大国といわれる強権国家に共通してみられます。これは、強固なナショナリズム志向の強い組織の特質といえるでしょう。

特に、一党独裁型の国家では、強力な保守政党による専横的な政策推進によって、政策の私物化は最近の東京都の行政に見られるように、その膿(うみ)は徐々に顕在化しつゝあります。

(2)肥大化する組織の弊害ー官民混同ー

一般に組織は、複数の個人が共通の目標を持ち、協同する機能を持っています。社会科学では、その分類方法の一つとして、公的組織と民間組織があります。ここでは、政府や自治体、大学、病院などを政府・非営利組織とし、企業を代表する営利組織あるいは民間組織と区分します。

政府・非営利組織の最も重要な特質として、組織そのものが企業と異なって組織の構成員としての国民、住民、あるいは大学の場合は学生、医療機関の場合は患者に対して本質的に利益を追求することなく適切かつ公正なサービスを効率的に提供することにあります。

勿論、その財源は税金、医療費、学費によって賄われています。

しかし、こうした政府・非営利組織の特質は、情報化の加速度的な進展と経済のグローバル化の展開とともに、国益で代表するように、営利企業の代弁者としての機能を発揮したり、極端な場合は、策定される政策そのものが、国のリーダーや政党あるいは議員の私物化となる傾向が強くなってきています。

最近の例では、国内では築地市場の移転問題、東京オリンピックの施設拡充問題などがあります。また、外国では、アップル社が、EU(欧州連合)加盟国のアイルランドのタックヘブンを利用した膨大な利益獲得問題に対して、アメリカによるEUへの反発などはまさにその一例といえます。

こうした問題は、政府や自治体による企業へのコントロール機能の喪失を意味するもので、特にナショナリズム的特質が顕著な国家に見られるものです。こうした不正や不適切な行為を相互にチェックするEUなどの連合国家と異なって、単独国家による国益優先の行為をチェックする機能が失われているわけです。

単独国家のコントロール機能の喪失は、国家あるいは自治体の財政にも及んでいます。それは、「官民一体」の美名のもとに公金を取り立てゝ「あれば使う」「取れれば使う」「無ければ借金(国債)する」最後は「強制的に増税する」という視点から行われ、節税あるいは余れば納税者に返還するという理念のない強権政治が、伝統的な保守政党のもとで行われ、その結果、国・自治体の組織そのものの肥大化は、留まることを知らない現状にあります。

(3)国・自治体のメタボ化の根絶ー意志決定の変革ー

国や自治体では、新しい政策を実施する場合、一度事業計画が決定されると、予算に従って支出が自動的に行われ、完成の時点までそのプロジェクトの運営についてその経済性、効率性、有効性(3E監査)のチェックはとられないばかりか、当初予算は天井知らずに自動的にふくらむケースは、五輪関係の国立競技場や築地市場の移転問題で明らかにされています。

ひと度決定されたプロジェクトは、資金支出が行われて着工されます。これを覆すことは不可能で、元文化相の田中真紀子さんが、三つの大学設置認可取り消しを行い、その直後に認可したケースなどはその典型的な事例で、田中さんは、その後政治生命を絶たれる状況になったことは、いまだ記憶に新しいものがあります。

このような場合、企業に適用される予算編成における管理会計手法、すなわち企業における品質コストマネジメント手法によって品質の向上とコスト削減を両立させる方法、あるいは部門別のコスト削減を統合して、組織全体の効率性や有効性をはかるトータル・コストマネジメント手法は、経済停滞する中で、国や都庁などの自治体がかかえる諸問題の解明の手段として活用されるものと考えます。

当初予算の策定、中間における予算実施の適正性や効率性の検証、環境変化にともなう事業停止や変更、プロジェクトそのものの再検討などは、最も緊急な課題となっています。

強固な保守国家や過大な税収に恵まれる大都市が、組織の肥大化を通して、国民や住民の税源をなんらの規制もなく利用する現象は、まさに個人のメタボ現象と同様に始末に負えない結果をもたらしています。

国家も自治体も、自己保身を優先させて利権を掌握する「政策の私物化」を根絶していく、国民や住民一人ひとりの厳しい姿勢が強く望まれるところです。

 
 
月刊『富嶽』9月号掲載予定
新世紀の展望―現代国家の変容ー
 

心の文化研究所代表 木下 照嶽 

(1)女性リーダーの活躍

小池百合子さんは、7月21日(2016)の都知事選で、女性知事として初めて就任されました。選挙戦では、所属する自民党の支援なしで、直接都民一人ひとりにアピールして290万票という圧倒的な支援を得ました。

新世紀に入って、世界では女性リーダーの活躍が注目を浴びています。それは、前世紀の国家的対立と地域戦争の続発によって多くの男性が犠牲となりました。その結果、家庭生活の破綻につながり、そこから家庭生活を重視する女性的視点で、平和を追求する潮流が一気に高まったものと思われます。

EU諸国は、第2次世界大戦の終結後は、平和的解決に終始しているのが現状です。女性の政治面や社会面での活躍は、自立を可能とする経済面、情報化の進展による政治活動や経済活動への積極的参加によります。そして結婚、高齢化に伴う生活の煩わしさからの回避などの理由より、女性の男性化と男性の女性化に見られる要因が原因と思われます。

(2)民主主義の破綻ーナショナリズムの崩壊ー

最近、イギリスのEU離脱やわが国の都知事選に見られる与党、野党候補者の完敗、さらにはアメリカ大統領選におけるトランプ氏のアメリカ孤立主義に見られるように、議院内閣における民主主義という代議政治は、政治家の保身中心の役割に対して、市民の関心を急速に失墜し、利権や特権を恣意的に利用するナショナリズム的要因の高まりと共に、制度そのものが無用の長(ちょう)物(ぶつ)(桎(しっ)梏(こく)化())とした結果によるものが大きいと見られます。

わが国の都知事選に見られた、都民の目線を直視した小池百合子知事の手法は、都民が直接的に政治に参加して関心を高めたという意味で、今後の政党のあり方を根底から変革するエネルギーの高まりといえましょう。

(3)国際的視点の高揚

今日の情報化の波は、国家の枠を越えて、国際化の潮流に巻き込まれているといえます。政治的にもG7、G20、EU、OECDなどの交信を通して、国際政治的、経済的、文化的側面をそれぞれに比較・分析し、国内政策の指針とします。そうした点で、国内的情報よりも、まず国際的情報を入手して分析する意義が急速に高まりつゝあります。

一例ですが、EUと中国のサミットや東アジア首脳会議(EAS)後の日本のリーダーの発言が、中国批判の一辺倒であったこれまでの立場が急速に終息したり、アメリカ一辺倒の外交政策にも大きなかげりが出てきたことも見逃すことのできない要因と思われます。

自民党が過半数を獲得し、さらに与党が改憲に必要な3分の2の議席を獲得後に、憲法改正や日米関係にも積極論の褪せてきたことは、政権の長期的安定を無事に成し遂げた安堵感が、よろいの影から鮮明に透けて見えるというのは、あながち筆者のみの考えとはいえないものと思われます。                               2016年8月4日

 
月刊『富嶽』8月号掲載予定

 



 

 政治家のアイドル化
 


 

心の文化研究所代表 木下 照嶽 
 
今回の参院選における与野党の政策論争は、どっちを向いても似たり寄ったりで、論争の焦点が明確ではありません。国民生活に直結した政策提言が伝わってきません。

その一つは、自己の政権あるいは議員として政治家個人が存続するためには、占い師の「貴方には死相が出ています」なんて事を告げることをさけるように、絶対反対が出ないような言葉を使うからです。

経済成長の達成、社会保障の充実、消費税増税の延期(自己の在職中)、TPP反対、軍備拡張、徴兵制、オスプレイなどがその例です。また、韓国や台湾、中国との紛争問題さえ影を潜めています。

二つ目は、与野党の政策論争は、揚げ足取りの応酬です。それも低次元のもので、開いた口がふさがりません。

桝添知事の公金不正使用に端を発した「政治と金」による窒息死です。これは政権与党に取り返しのつかないダメージを与え、与党への信頼を失墜する原因となりました。ところが、降って湧いたような知事選への小池百合子氏の独断的な立候補は、背後でかなり計算された思惑があったと推察されます。

また「日本を守る防衛予算は、人を殺すための予算」という共産党の藤野保史氏の発言も、「出る杭は打たれる」そのもで、国内外の邦人救助には、相手を殺す視点も排除し得ないことは、最近のテロ事件の続発をみても否定できないところです。

戦争の恐ろしさを体験しない政治家が、政策を担当する現状にもっと厳しい目を持つべきです。

三つ目は、筆者としては、敗戦の暁には代表を降りるという、民主党の岡田代表の消極的な考えに対しては、後からでなく今直ちに代表の座を降りてもらって、蓮舫議員のような若くてエネルギーのある方に禅譲してもらえれば、21世紀を占う女性リーダー時代を先取りするので、国民の関心も一気に高まったのではないかと思われます。

女性リーダーの活躍に期待を持つ現状では、遅まきながら「崖から飛び降りる」女性アイドルが次々と飛び出して欲しいと期待しています。          2016年7月4日

 

月刊『富嶽』7月号掲載予定 

『参院選を迎えてー国民は真実を訴える政策を選択しよう−』

心の文化研究所代表 木下 照嶽

 

先日の伊勢志摩サミットで、財政の規律をめぐってわが国が厳しい批判にさらされた。財政収支の黒字化、すなわちプライマリバランスを放置したままでの消費税増税や国債の積み増し、あるいは金融緩和による成長誘因策には、各国の賛同が得られず、わが国がかえって世界経済安定の足かせとなることを鮮明にする結果となった。

政治のパフォーマンスを経済成長率で評価するのではなく、財政支出の効率性や効果を測定し、財政を安定させるかどうかを評価すべきだという視点から、成長至上主義と決別すなわち経済成長をスローダウンさせるという海外からの厳しい意見もみられる。

そうした中で、政府は政策の見直しが求められ、消費税増税を国会開期末(54)、急遽2年半に先送りして、首相の在任中は実施しないという案を唐突に提出した。

こうした背景には、G7の主張を隠れ蓑にして、政権与党の延命のために、選挙にマイナス要因となる政策を引っ込めた作戦と言わなくてはならない。

これは、長年にわたって国家財政の赤字とそれを補完する国債の乱発が終始一貫して行われ、国家収支のバランスと国債依存からの脱却を先送りして、政権延命策の戦略であったと理解されるであろう。こうした問題は、増税なき国家財政の健全化という積極的プランを強力に推進することが不可能なことは、野党側にとっても全く同一の状況にあるものと判断される。

わが国のこうした自浄作用の欠如した政策に対して、与野党を通して真摯に対処する政策をプランできないものかという疑念が生まれる。

こうした現状を改善する施策としては、民主党が以前に主張したような地方の議員定数の削減と民間企業に比べて割高となっている給与、退職金、年金などにメスを入れて役人天国そのものをリストラすることに尽きるといえよう。

団塊世代の退職にともなう医療費の増大を大胆に抑制すること、基地の撤去と近隣諸国との不戦条約の締結による軍事費の大幅な圧縮、多重的な行政組織を簡素化し、資金の効率性と効果を向上させるために行政事務の大胆な民営化を促進することが指摘される。また、特別会計の余剰金を財政赤字の補填として活用する方法も課題となろう。

参議院選を迎えるにあたって、わが国の難局に対処して、真摯に真実を訴え、国民に厳しい選択を求める政党や立候補者に投票すべきであろう。

 

認定俳句療法士 木下照嶽 認定俳句療法士 土肥豊

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俳句療法学会研究叢書第6巻 

『俳句療法で認知症予防』

 

 

俳句療法学会名誉会長の句集

日野原重明句集 「百歳からの俳句創め」
 

 

先生が俳句を創めようとされたのは、

「創めることを忘れぬ限り、人はいつまでも若い」という

マルティン・ブーバーのこの言葉からです。

102歳の現役医師である先生が、「病に悩む人」、「こころに不安を持つ人」のために力となれるように願われた句集です。

 

 

 

俳句療法学会研究叢書第5巻

『 俳 句 療 法 士 』 

―俳現代文明病へのチャレンジ一

木下照嶽・土肥豊共著

 

 

 
 
俳句療法学会研究叢書第4巻
『俳句療法―ときめきのある人生―』
木下照嶽・土肥豊編著

     

 

 

文化会計学会研究叢書第5巻

現代国家の危機

―破綻を回避するモデル国家の構築―

木下 照嶽 ・ 河野 充央 編著

定価 2,000円+税

 

   

俳句療法学会へのアクセス  

                        

  

心の文化研究所 代表 木下 照嶽

(俳号 照嶽)
 

  

 


 
 

文化会計学会研究叢書第4巻

『21世紀の診断』

−資本主義を超えて−

木下照嶽・岩邊晃三・鈴木好和・前田尚子編著

(1,500円+税)

  

 

 

文化会計学会研究叢書第3巻

『社会科学の新展開』

―支出に見合う価値の創造―

木下照嶽・江川雅司・郡司健・鈴木好和編著

(2,500円+税)

 

 

文化会計学会研究叢書第2巻

『地方行政革命』

―財政/経営/会計の統合研究―

木下照嶽・石津寿惠・小林麻理編著

(2,000円,税込み)(出版社 直接販売)

 

 

俳句療法学会研究叢書第3巻

日野原重明名誉会長百寿記念

『 医療行政/俳句療法 』

日野原重明・木下照嶽・石津慧恵・井出健二郎編著

(2,500円+税)

 

俳句療法学会研究叢書第2巻

『 俳句療法/自治体病院経営 』

日野原重明・木下照嶽・湯田雅夫編著

(2,500円+税)

 

 

俳句療法学会研究叢書第1巻

『 俳 句 療 法 』

―生命の学際的研究―

日野原重明/木下照嶽編著

(2,500円+税)

 

 

『 俳 句 療 法 』

―ストレス社会の生き方―

木下 星城 著

(1,000円+税)

 

 

 

俳句の会/合同句集

『 百 歳 青 春 』

創刊七周年記念

日野原重明・木下 照嶽 編著

(2,000円+税)

 

 

 

富嶽合同句集

『 巣 立 鳥 』

創刊五周年記念』

木下 星城 編著

 (2,000円+税)

 

 

  

富嶽出版発行書籍

2000, 『はぐれ教授迷走記―俳句と二人三脚―』 木下星城著 (1000円+税)出版社直売

2003, 『はぐれ教授迷走記供歿亢腓杷舛新世紀−』木下星城著(1000円+税)出版社直売

2004, 『句集 富士百句』 木下星城 在庫無し

2006, 『文化会計研究 創刊号』 文化会計学会編

2007, 『地方行政革命―財政/経営/会計の統合的研究―』 文化会計学会

         研究叢書 第2巻 木下照嶽・石津寿惠・小林麻理 編著(2000円税込み)

2007, 『富嶽合同句集 巣立鳥 創刊五周年記念』 (2000円+税)

2008, 『俳句療法ーストレス社会の生き方ー』(1000円+税)

2008, 『社会科学の新展開―支出に見合う価値の創造―』

     文化会計学会研究叢書第3巻 (2500円+税)

2009,  『俳句療法−生命の学際的研究−』

     俳句療法学会研究叢書 第1巻 (2500円+税)

2010, 『21世紀の診断−資本主義を越えて−』

     文化会計学会研究叢書第4巻 (1500円+税)

2010, 『俳句療法−自治体病院経営−』

     俳句療法学会研究叢書第2巻 (2000円+税)

2011, 『医療行政/俳句療法』

2012. 『現代国家の危機―破綻を回避するモデル国家の構築―』

     文化会計学会研究叢書第5巻(2000円+税)

2012, 『俳句療法−ときめきのある人生−』

     俳句療法学会研究叢書第4巻 (1,200円+税)

2013, 『俳句療法士−現代文明病へのチャレンジ−』

     俳句療法学会研究叢書第3巻 (2000円+税)

2014, 『日野原重明句集 百歳からの俳句創め』日野原重明著(1000円+税)

2015. 『新世界秩序の構築―地域共同体から地球共同体へ―』
     文化会計学会研究叢書第6巻(2000円+税)

2016.『俳句療法で認知症予防』俳句療法学会研究叢書第6巻(1500円+税)

 

富嶽出版 (心の文化研究所付属)

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